
「最近、物忘れが増えたような気がする」
「昔はもっとサクサク考えられたのに……」
そんなふうに感じることはありませんか?
私も年齢を重ねるにつれて、物忘れが激しくなった気がします。
一般的に、年齢を重ねるとともに、記憶力や集中力の変化を実感することは、誰にとっても自然なことだと言われています。
でも、そこで「もう年だから仕方ない」とあきらめてしまうのは、少しもったいないかもしれません。
なぜなら、脳も“筋肉”と同じように、使えば使うほど元気になると言われているからです。
この前テレビで、60歳でも脳は鍛えられる、細胞が復活するかも!?とか言っていましたし。
実際問題、完全に細胞が復活するというわけではありませんが、60歳からでも脳を鍛え、機能の維持や改善が見込めるというのは、多くの研究で示されているようです。
最近では「脳トレ(脳のトレーニング)」という言葉を耳にする機会も増えました。
テレビや雑誌、アプリなどでも取り上げられていて、シニア世代にも広がっています。
そこで!このページでは、そんな脳トレを「初めてやってみたい」という人向けに、やさしく丁寧に解説していきます。
難しい言葉は使わず、特別な道具や知識がなくても始められるようにまとめていますので、ぜひ読み進めてみてください。
「ちょっとやってみようかな」と思えるきっかけになれば嬉しいです。
脳は「使えば育つ」って本当?
「年を取ると脳は衰える」
それは間違っていませんが、「年を取ったら脳は鍛えられない」というのは、実は思い込みです。
近年の研究では、年齢に関係なく、脳は新しい刺激に反応して成長し続けることがわかってきています。
例えば、何か新しいことを覚えたり、考えたりするたびに、
脳の中では神経同士が新しくつながり合う変化が起こっています。
この変化を、専門的には「神経可塑性(しんけいかそせい)」と呼びますが、難しく考える必要はありません。
簡単に言えば、「脳は新しい刺激で、いくつになっても変われる」ということです。
◾️ では、どんな刺激が脳に良いの?
「刺激」といっても、何か特別なことをする必要はありません。
日々の生活の中で、ちょっとした「考える」「覚える」「選ぶ」といった行動が、すべて脳への刺激になります。
以下のような日常動作も、立派な“脳トレ”になります。
行動 | 脳への刺激の例 |
---|---|
新しい道を散歩する | 空間認識や記憶力の活性化 |
今日の予定を思い出す | ワーキングメモリ(短期記憶)の強化 |
メニューを見て注文を選ぶ | 判断力や集中力のトレーニング |
簡単な暗算をしてみる | 数的処理・計算の回路を刺激 |
特別な勉強や教材を使わなくても、生活の中には脳を鍛えるヒントがたくさんあります。
つまり、脳トレは「時間を取って頑張るもの」ではなく、
「毎日の中に、少しだけ意識して取り入れること」が大切ということなのです。
脳トレ=難しいこと?いいえ、シンプルでOK
「脳トレ」と聞くと、
「難しいパズルを解かなきゃいけないんじゃないか」
「何か特別な教材やアプリが必要なのでは?」
と身構えてしまう人もいるかもしれません。
でも、安心してください。脳トレは、もっともっとシンプルなものでも十分効果があります。
「考える」行動すべてが、脳のトレーニングになる
たとえば、以下のような行動も、実は立派な脳トレです。
行動例 | 鍛えられる能力 |
---|---|
今日の晩ごはんを何にするか考える | 判断力・記憶力 |
スーパーで買い物リストを思い出す | 記憶力・集中力 |
新聞の見出しを音読する | 認知処理・言語力 |
テレビのクイズ番組に参加するつもりで観る | 発想力・反射力 |
1日の予定を紙に書き出す | 論理力・段取り力 |
どれも特別なスキルはいりません。
むしろ、毎日の生活にほんの少し「意識」を加えるだけで、脳はしっかり刺激を受けてくれます。
生活の中に、ちょい足し脳活
ここで、「今日からできる!ちょい足し脳活習慣」をいくつか紹介します。
歯みがきを“利き手じゃない方”でしてみる
普段使わない手を使うことで、脳が混乱→再構築=刺激になる!
思ったより難しいですが、すぐ慣れます。楽しみながらやるのがコツ。
朝、予定を口に出して言ってみる
「今日は○時に銀行、午後は散歩して…」など、自分のスケジュールを声に出すだけ。
話す+考える+聞くを同時に行うことで、脳がフル回転します。
コンビニで“いつもと違う道”を使う
ルートを変えるだけで、風景・判断・方向感覚の処理が必要になる。
新しい景色を脳に見せる=刺激MAX。
「毎日ちょっと」続けるのがコツ
1日10分でいいんです。
むしろ短い方が、続くと思います。
そして、“続けること”が最大のトレーニングになるのです。
重要なのは、「できたかどうか」よりも「やってみた」こと。
小さな積み重ねが、脳の元気につながっていきます。
脳トレを続けるコツ3つ
脳トレでいちばん難しいのは、実は「やり方」ではありません。
一番の壁は、“続けること”です。
最初はやる気があっても、3日で飽きてしまったり、忘れてしまったり。
でも大丈夫。少し工夫すれば、脳トレは誰でも無理なく続けられます。
ここでは、今日から実践できる“続けるコツ”を3つご紹介します。
1. ゲーム感覚にする
脳トレは義務じゃなくて“遊び”に近づけるのがカギです。
「正解したら自分にスタンプを1つ」
「5日続いたら好きなお菓子OK」など、“ごほうび”を用意すると脳が喜びます。
例:カレンダーで脳トレ記録
日付 | 内容 | スタンプ |
---|---|---|
4/23 | 計算アプリ3分 | ✅ |
4/24 | 新聞見出し音読 | ✅ |
4/25 | 逆手で歯みがき | 🔲 |
→ 見える化すると「続いてる感」が嬉しくなる
→ 自分で自分を褒めるクセがつく
2. 「やらない日」があっても気にしない
人間、毎日完璧には生きられません。
1日休んでも、また次の日に戻ればいいだけの話です。
続けることを「義務」にしてしまうと、気持ちがしんどくなってしまいます。
“続けたいと思えるペース”を、自分で作ることが大事なんです。
大丈夫。続けていれば、途中で休んでも、それは“やめた”ことにはなりません。
3. 記録より「楽しさ」を大事にする
脳トレの効果を「数字」で追いかけようとすると、逆にプレッシャーになりがちです。
例えば、「今日の暗算、3問正解できなかった……」と落ち込んでしまうと、やる気が下がってしまいます。
だからこそ、楽しさ重視!
- 今日笑った?
- 面白いと思った問題あった?
- 終わった後、なんとなくスッキリした?
この「感覚」のほうが、よっぽど大事です。
脳トレは“義務”じゃない。“自分のごきげんを取る手段”として楽しむことがコツです。
続ける工夫さえできれば、脳は少しずつ、でも確実に変化していきます。
おわりに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
「脳トレ」と聞くと、何か難しそうなものを想像してしまうかもしれません。
ですが、脳トレは特別な人だけのものではありません。
“毎日の生活の中で、少しだけ意識を変える”
それだけで、脳はじゅうぶんに刺激を受けて、元気を取り戻していくことができます。
脳トレは、誰かと競うものではありません。
自分のペースで、自分のリズムで、自分の「脳」とやさしく付き合っていくものです。
難しく考えずに、今日できることから、ひとつ。
それだけで、あなたの脳は確実に動き出します。
脳は何歳になっても変われる。
だからこそ、「今から」始めてみましょう。
次回は、実際に楽しめる「簡単脳トレ問題」も紹介していく予定です。
気軽に取り組めるものばかりですので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。
BrainトレーナーMが、あなたの脳トレ生活をそっと応援しています。
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